果物が健康に良いということは、1980年代の米国の研究等によって定着してきたそうです。一つは、果物にはガン発症の予防効果があること。二つ目は、果物に含まれている低分子の糖類は生活習慣病の直接の原因ではないことです。さらに、決定打は、1990年代の米国の国立機関による新しい食事摂取法だそうです。従来の食事法との大きい相違点は果物を一人一日で多めに食べることだったそうです。
果物が生活習慣病のリスクを下げる理由は、①豊富なビタミン類、②カリウム(高血圧の原因となるナトリウムの排泄)、③食物繊維(コレステロールや脂質、老廃物の排出促進)、④ファイトケミカル(ポリフェノール、カルテノイド等)だそうです。
この様な果物の有用性はサプリメントで十分ではないかと思う方もいるかもしれません。最近の研究では、ベータカロテンのサプリの摂取調査が行われ、サプリ単独の摂取でガンの発症促進が見られたそうです。
果物のガンに対する抑制効果は果物に含まれるビタミンやポリフェノールの複合的な効果と考えられています。一つの成分だけをたくさんとっても、人体内の代謝や栄養バランスを乱し、ガンを促進してしまったと推測されています。
つまり、単独の抗酸化サプリを大量に摂取することは危険であるといえます。ガンの原因となる活性酸素も完全に消し去るとかえって危険であり、自然界では酸化と抗酸化成分のバランスが大事であるとのこと。
健康を維持するためには、果物や野菜、ナッツなどを適度に食べて、運動することが一つの選択肢といえるようです。
(岡西)
2020年5月25日